全日本民連は、国民健康保険料の支払い困難など経済的な理由から、死亡に至ったケースについて全国の関連事業所からの情報をもとに集計し、その調査報告を3月11日に記者会見で発表しました。
翌日、各紙が1面トップ記事として報道され、全国に衝撃を与えました。

“15.7%”―2009年10月20日、政府が初めて相対的貧困率を公表(2007年度)、国民の約6人に1人が「貧困」という客観的数値は衝撃をひろげた。十数年来の構造改革・新自由主義路線による政治に未曾有の世界的経済危機が追い撃ちをかけ、ただでさえ脆弱な社会保障制度ではとても暮らしや命を「救う」にいたっていない現状がある。
なかでも国民健康保険(以下、国保)については、その保険料(税)の法外な高額さや保険証のとりあげから手遅れとなり、死にいたる事例・実態が報道され問題とされている。粘り強い運動により子ども・高校生世代の無保険解消、自治体によっては国保料の引き下げなど一定の前進はあるものの、しかし依然として国保料(税)が払えない世帯は2年連続2割を超過(445万4千世帯―09年6月1日時点)し、制裁措置としての短期証交付世帯は120万9千世帯、資格証明書交付は31万1千世帯にものぼっている。
「病気になる」「病院にかかる」「治療する」―こうした人間として当然すぎる一連の事由にまで、自己責任の名のもとに「金のあるなし」を忖度させる現状は、新政権になっても事態は改善していない。
当連合会は、差額ベッド代を徴収せず無差別・平等の医療と福祉の実践をめざしている。この立場から国保の現状を世論に問い、政治に反映させるために「経済的事由により医療機関への受診が遅れ結果として死亡にいたったと考えられる」事例調査を実施した。本調査は、今年で4回目になる。
また今回は、高い窓口一部負担金や後期高齢者医療保険もあり、国保以外にも対象を広げて調査した。その結果を報告する。